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喪主

喪主

人生初めての「喪主」というものを経験する。


ついに親父が逝った。


肺がんで右肺を侵され、終盤は多少息が苦しそうではあったが、

大きな痛みもなく、脳への転移で意識がなくなるとか、不自由になるとか

一切なく、最後まで聡明な頭で自分の状況もしっかり理解していた。


8日金曜日の夜に電話で少し話したのが最後の会話となったが、

個室に移り、さらに直後に緩和ケアへ移る直前で、それを伝えたかった

のだろう。しかし、携帯のノイズが激しく、あいまいにしか聞こえないまま

用事は理解できたので、そのまま… 実に悔しい。


9日土曜日、緩和ケアへ移り、その最新設備の素晴らしさと、最高の景色、

そして、自由に何でも受け入れてくれそうなスタッフに、おいしそうな食事、

清潔な部屋。事前検査で一度見ていたとは言え、実際に入所してみて

改めて、非常に満足していた、とはその日付き添いをした母の談。


しかし、それから一日も経たない、翌未明に誰にも看取られる事なく、

静かに息を引取ってしまった。


テレビが楽しみの一つで、何の番組を最後に観ていたのかは解らないが

連絡を受け、駆けつけ、会って見てみたその顔は笑顔であった。


苦しまなかった。


よかった。


でも、ちょっとこの施設を一緒に楽しみたかったなぁ。


もうちょっと、いろいろな話があったんやけどなぁ。


誰にも一切の迷惑をかけずに、静かに逝ってしまった。


ああ、理想の逝き方だなぁ。。オレもこんな逝き方、したいものだなぁ。


でも、やっぱり、寂しいわぁ。

Sousiki


カレンダーは存命の日のまま、めくられることなく、今に至る。


この日から数日の間、親父を送る者の代表を勤めさせて頂いた。


全てが初めて、しかも親戚縁者、名前と顔があいまいで、

先ずは誰が誰なのかを認識することから始めなければならないくらい、

頼りなく、手探りの数日であったが、

(こういった儀式ものは全てこの親父が行っていたのだ)

親父の人徳のお陰で、全てが丸く収まり、滞りなく進行し、

暖かい気持ちのまま、一応全てのこの儀式を終えることが出来た。


有り難い。


この「有 難い」の意味を身を以って知る数日であった。

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